【編集部記事】健康長寿の秘訣は“酪酸”だった!

人生100年時代と言われておりますが、長い人生という航海の中で、感染症という思わぬ敵に遭遇することもあることが、ここ数年の新型コロナウィルスのパンデミックによって思い知らされました。昨年より、緊急事態宣言や外出自粛、マスクの着用、手指消毒…初めて経験することが多く、緊張状態の継続により心身の不調に陥った人も多いようです。メディカル分野では、ワクチンブースター接種や治療薬の開発が進んでいますが、自分で自分の身体を守るために、食品やサプリで免疫力の向上や心のバランスを保つことに努める人も増えているそうです。

編集部では、withコロナの時代においても、健康で長生きしたいという世界中の人の共通の願いを実現するために、レジスタントスターチが貢献できることを見つけようと考えました。

これまでも、レジスタントスターチの腸内細菌を通じて発揮される健康機能について取り上げてきておりますが、とりわけ「腸内環境」をキーワードに文献を探しました。そして長寿の街で暮らす人々の「腸内細菌叢」を分析、その中でも「酪酸産生菌」が多いという結果を開示した論文に出会いました。酪酸は、大腸でバリアを作り、抗炎症作用があると報告されています。

世界的に日本は長寿国と言われていますが、長年に渡り発酵食品を摂取してきた国の人にみられる特徴として、腸内フローラに酪酸や酢酸などの短鎖脂肪酸を多く生成するという特徴があることが明らかになっています。しかし、この腸内フローラはアジア人だからという人種・遺伝的なものではなく、環境の影響を強く受けることが示唆されています。

長寿と酪酸の関係・・・興味津々です!! 早速調べましょう。

調べていくと、日本国内でも特に長寿者が多い地域として知られる京丹後市の65歳以上の腸内細菌叢の研究結果を京都府立医科大学が発表しており、さらに日本抗加齢医学会では、愛知医科大学の萩原真生准教授が以下のように発表しています。京丹後市は、住民の人口に占める100歳以上の方の割合が全国平均の約2.8倍と際立っています。この京丹後市の65歳以上の人と、比較対象として京都市の65歳以上の人の腸内フローラを調査した結果、以下のようなデータとなっています(図1)

図1 腸内フローラの比較(門)
 アンチ・エイジング医学2020vol.16 No.2 4.酪酸産生菌より引用

16SRNAを用いた遺伝子解析※1により、健常者の腸内に生息する腸内細菌叢はフィルミクテス門、バクテロイデス門、アクチノバクテリア門によってその90%以上が占有していた(図1)なかでも京丹後市に住む人ではカラダに良い作用をもたらす細菌が多く属するフィルミクテス門がもっとも優勢で約60%を占めており、バクテロイデス門が約20%でこれに次ぐことが明らかになっています。さらにそのフィルミクテス門の構成を詳しく調べたところ、上位4菌種は、すべて「酪酸菌」でした。このことにより、長寿者の腸には「酪酸菌」が多いことが明らかになり、酪酸が健康長寿に寄与する可能性が示されました。

酪酸については、世界中でさまざまな研究がされており、その健康作用について少しずつ明らかになってきていおり、期待を集めています。今後、どのように自分の腸内で酪酸菌を増やし常駐させるかということがカギになりそうです。レジスタントスターチを摂取すると、体内で酪酸が多量に作られるということは、当サイトのレジスタントスターチの健康機能-プレバイオティクス4でも述べてきましたので、ぜひご一読いただけたらと思います。

しかし、レジスタントスターチを効率的に食生活で摂取するということは、高レジスタントスターチ食品を選ばないとならないという点で、難易度が高いかもしれませんし、調理の過程で加熱等により減少してしまうことも懸念されます。

スマートスターチは、飲み物やヨーグルトに混ぜるだけで、毎日レジスタントスターチを手軽に継続摂取できます。腸内環境を整えて、酪酸の恩恵を受けて、withコロナの世の中でも、元気で長生きしましょう!

※1 検体から得られるDNAの中でも、細菌の16SRNA遺伝子の配列を用いて菌種の推定をする解析

【監修】日本抗加齢医学会専門医・歯科医師 福田 原

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