学び編 「腸活はじめませんか?(新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大のなかで)」

 第3回のFOOD ACADEMIAでは「腸活」をテーマに、①学び編、②発見編、③実践編の3シリーズでお届けします。

・・・とは言うものの、新型コロナウィルス感染症に伴う緊急事態宣言で、学生たちが突然ステイ・ホームになってしまいました。ですが、「ピンチこそ新しいチャレンジのチャンス!」と、ポジティブシンキングで乗り切ろうとしています!

今回は、そんなメンバーたちによるオンライン勉強会からの実況でお伝えします。

※オンライン勉強会の場面を設定した原稿であり、登場人物の発言はフィクションです。
もちろん、ご紹介した情報は本物ですよ(^^)

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FOOD ACADEIA 第7回=レジスタントスターチ= 
学び編「新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大のなかで」

先生
全員揃ったようですね。では、オンライン勉強会を始めましょう。

***(全員)は〜い✋✋✋***

先生
今回は院生チームの発表です。新型コロナウイルス感染拡大の中、皆さんが自身の健康を保つために始めたこと(エビデンスが必要)について発表していただくのでしたね。
トップバッターは誰にしましょうか。
ゆきな
(画面に挙手マーク)では、私から。
先生
ゆきなさん、お願いします。
ゆきな
よろしくお願いします。私は、「体内時計日記」をつけ始めたので、それを発表します。
先生
おもしろそうですね。体内時計に注目したのはなぜですか?
ゆきな
外出しない日が続くと、朝、食欲が出ない、夜に眠くならない、お通じも隔日だったり時間もバラバラになってきました。「もしかすると、体内時計が乱れてるせいかも」と思ったからです。
先生
どうして、そう思ったのですか?
ゆきな
先生の時間栄養学の講義で、体内時計を地球の周期に合わせるには、朝の3要素(朝の太陽光、朝食、身体活動開始)が重要だと教えていただいたのですが・・・(図1の画面を全員で共有)。

 図1 体内時計をスタートさせる3つの因子(1)

 文献(1) 永井成美.体内時計からみた朝食の役割.臨床栄養2020年3月号,pp. 305-312

先生
よく覚えていましたね。
ゆきな
ステイ・ホームしていると食事や睡眠時間が不規則になりやすく、日光を浴びる機会も減っています。逆に、夜はテレビやパソコンからブルーライトがたくさん目に入るためか、なかなか眠くなりません。
先生
まさに、体内時計が乱れやすい生活だったのですね。
ゆきな
そこで、生活時間を記録することで、同じ時刻に日課が繰り返されるようになり、体内時計が整うのではと考えたんです。
先生
なるほど!その日記をみなさんに見せてください。
ゆきな
(日記を画面共有)私が考えた日記はこちらです。
先生
実際につけてみて、いかがでしたか?
ゆきな
そうですね。日記は朝おきてから寝るまでの、主な日課の時刻を記録するだけのものなので続けやすかったです。体温を測る習慣がついて、新型コロナ対策にもなりました。
先生
生活リズムが乱れていたということでしたが、効果はあったのですか?
ゆきな
先生、これはもう大発見かも!というくらいありました!!
先生
(笑)だから、最初に手を挙げたのですね。
ゆきな
時刻を記録していて、例えば午前10時に朝ごはんを食べたことを記録すると、自分でも「これはいけない」と思って修正がかかり、次の日から気をつけるようになります。すると、それぞれのイベントの時刻がだいたい合ってくるんです。
先生
なるほど。記録によって自己監視できるようになった、つまりセルフモニタリングの効果ですね。
ゆきな
エクセルファイルに時刻を入力してグラフ化したものを画面共有します(図2)。おもしろいことに、3食、特に朝食の時刻が一定になると、お通じの時刻がバラバラだったのが朝食後に定まってきました。これって、消化器の体内時計が整ってきたってことですよね?

 図2 朝ごはんとお通じの時刻グラフ

先生
 そうかもしれませんね。腸の働きを整えるための取組みを「腸活」と言ったりしていますが、まさに、体内時計を活用した腸活で、とてもおもしろいです。
ゆきな
 (*^ω^*)(嬉しそう)
先生
実は、名古屋大学の小田裕昭先生が、スマホアプリ「時間栄養学時計」を開発中で、食事や排便・排尿などの時刻をタップするだけで体内の代謝リズム(推定)が表示されるのだそうです(2)。

文献(2):小田裕昭.食事のリズムと脂質代謝.臨床栄養2020年3月号,pp. 334-341

ゆきな
えっ?私の大発見ではなく、既に研究が進んでたってことですか?( ゚Д゚;)(残念そう)
先生
小さな子どもや小学生、あるいはスマホをあまり使わない人には、紙の記録が良いのではないでしょうか。可愛い「体内時計カレンダー」を考えて、時間栄養学を活かした食育ができそうですよ。
ゆきな
ぜひ、やってみたいです!
先生
消化管は口をとおして外の世界とつながっているので、食べものと一緒に、細菌やウイルス、化学物質なども入ってきます。お通じが規則正しいこと(便秘しないこと)は、腸管内の異物を排泄できる点、そして、腸内環境を整えて異物から体を守る、つまり免疫力を低下させないという、2つの点から大切ですね。
ゆきな
そうなんですね。体内時計日記はこれからも続けることにします!
先生
それがいいですね。それと、これまでのレジスタントスターチの回で紹介してきましたが、食事内容に気をつけたいですね。
ゆきな
美味しいレシピや、とりかたのコツが書いてあるので実行しやすいです。
先生
口から病原体が入ってこないよう手洗いや消毒でブロックする、口と鼻もつながっているので外出時にはマスクをするという、体にとっての「水際対策」もしっかりとね。

***(全員)は〜い✋✋✋***

***(画面に挙手マークが出る)***

かほ
次は私が発表します!
先生
かほさんですね。では、お願いします。
かほ
 先ほど少し出ましたが、私は「腸活」を意識した生活を始めています。
先生
うまくつながりましたね(笑)。なぜ、腸活に注目したのですか?
かほ
スーパーに行ったら納豆が売り切れで、「お一人様1つでお願いします」と書いてありました。ネット検索すると「納豆などの発酵食品は腸内常在菌のバランスを整え免疫力を上げるので、新型コロナウイルス感染症にかかりにくくする」という怪情報を見つけたので、これは調査せねばと(笑)。
先生
(笑) 私も納豆を買えない日がありました。
かほ
怪情報の検証から見えてきたことを、次回「発見編」でご紹介したいと思います(図3)。

図3 怪情報を検証する

先生
 (笑) 確かに、紙面がいっぱいになってきましたね。では、この内容は「発見編」で、かほさんと一緒にご紹介することにしましょう。楽しみにお待ちください!

【関連リンク】
兵庫県立大学 栄養教育・栄養生理学研究室ホームページ

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