発見編「コンビニで見つかるRS(レジスタントスターチ)含有食品」

【ごあいさつ】
はじめまして。発見編を担当する毛利美咲と申します。兵庫県立大学環境人間学部の食環境栄養(管理栄養士養成)課程、永井研究室に所属しています。どうぞよろしくお願いします。

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FOOD ACADEMIA 第5回 =レジスタントスターチ=
②発見編「コンビニで見つかるRS(レジスタントスターチ)含有食品」

先月の発見編では、久保がスーパーマーケットで見つかるRS(レジスタントスターチ)含有食品をご紹介しました。今回は、日常生活により身近なコンビニエンスストアで発見し、食生活に取り入れる方法をご紹介したいと思います。その前に少し前回までのおさらいをしましょう。

【デンプンがあるところにレジスタントスターチあり】

「学び編」では、レジスタントスターチを含む食品の多くが、デンプンを多く含む植物性食品だということを勉強しました。永井先生いわく、「デンプンがあるところにレジスタントスターチあり」でしたね。そして、動物は、植物が作ったデンプンを食べています。デンプンの中でも消化の良いものは、動物が動くためのエネルギー源となり、消化がよくない難消化性のデンプンは食物繊維のような働きをするほか、大腸に住む腸内細菌の発酵を受けて腸内環境を整える働きをする、ということでした。

日本人の食物繊維摂取量は目標量に届いていない

さてここで、食物繊維の話が出たので、少し話題を広げたいと思います。
日本では、成人(18~64歳)の食物繊維の摂取目標量は1日当たり、男性で21 g、成人女性18 g以上とされています(1)。しかし、実際の摂取量は成人男性の平均値で15.3 g(1人1日当たり)、成人女性の平均値で14.7 g(1人1日当たり)と4 gくらいの不足状態となっています。(2)

下のグラフは日本人が1日にとる食物繊維摂取量の年次推移です。1947年の食物繊維摂取量の平均値が、27.4 gだったので、約半分になっていることがわかりますね(3)(4)。この食物繊維摂取量の低下は、食の欧米化などにより、穀類の食べ方が少なくなったことも原因の1つといわれています(4)。

近年では糖質ダイエット等が謳われ、糖質が多い穀物の摂取を控える方もいますが、そうすると様々な体に良い効果がある食物繊維やレジスタントスターチの摂取も不足しやすくなります。食事は、1つの面だけでなく、全体的なバランスを考えてとる必要があると思います。

(1) 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書(全文)

(2) 厚生労働省 国民健康・栄養調査(平成30年)結果の概要

(3) 国立健康・栄養研究所 国民健康・栄養調査 主な健康指標の経年変化 栄養摂取状況調査

(4) 原島恵美子、日本人の食物繊維摂取量と糖尿病発症の時系列分析、日本家政学会誌Vol.45 NO.12(1994)

【RSはコンビニのどこにある?】

ではここからは、レジスタントスターチの取り入れ方(コンビニ編)のお話をしていきます。みなさんの中には、お仕事・学業が忙しいときや、短い昼休憩のランチにはコンビニエンスストアを利用される方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も昼食を買ったり、小腹がすいたときなどに利用します。そんな、私たちの生活に身近なコンビニエンスストアでのレジスタントスターチ発見方法について詳しくみていきます。

下の図はコンビニエンスストアの店内レイアウト例です。コンビニエンスストアに買い物に来たと想像して、一緒に食品を見ていきましょう。

その1

まずは、お弁当・おにぎり売り場です。リサーチの結果、私がおすすめするのは、押し麦や玄米が含まれたおにぎりです。最近、押し麦や玄米入りのおにぎりがコンビニエンスストアでも増えてきましたが、ご覧になったことはありますか? 

玄米や押し麦のように外皮が残っている穀物はレジスタントスターチが多く、玄米に含まれるRS1(細胞壁の中にあるデンプン)は、大腸内で有効に作用するとされています。

(白米を使ったおにぎりの中には、2月の「学び編」にもあったように、冷めても美味しい加工がされている場合があります。「それぞれのおにぎりにどれくらいレジスタントスターチが含まれるか」は、調べた限りでは表示にありませんでした)

その2

次に、お惣菜売り場を見てみましょう。ここでおすすめなのがポテトサラダです。パウチタイプのものをよく見かけますね。マッシュポテトにはRS3(老化でんぷん)が含まれており、いも類は料理後冷めたものだとRS含量が増加するとの報告もあるので、レジスタントスターチ摂取に貢献できそうな食品だと思います。パウチタイプだと、持ち運びも便利ですし、ごはんにもパンにも合うので、昼食の1品にしたり、夕食のおかずに1品プラスすると良いですね。ただし、マヨネーズを使っているので、エネルギーは高めです。自宅で作るポテトサラダでは、マヨネーズの半分をプレーンヨーグルトで置き換えると、エネルギーが低めになります。おためしください(^^♪

その3

コンビニの冷凍食品売り場は最近充実してきています。ここでもレジスタントスターチが多く含まれている食品を発見できます。たとえば冷凍の枝豆。枝豆も炭水化物の多い野菜で、RS1(細胞壁の中にあるデンプン)が含まれています。冷凍の枝豆は自然解凍や冷水解凍できるので、お弁当にそのまま入れたり、おつまみにするなど手軽に取り入れられそうですね。

その4

最後に、お菓子売り場を見てみましょう。ここで紹介したいのは、トマトチップスです。え、ポテトじゃないの?と思われそうですが、「トマト」です。これを発見できるのは、〇―ソン。ノンフライチップスですから、健康志向ですね(エネルギーは150 kcalとチップス系のおやつにしては少な目です)。このトマトチップスには、レジスタントスターチが1袋あたり11 gも含まれているとのことです(メーカーさんに確認済み)。

もうひとつの発見は、ナチュラル〇―ソンにある、バータイプの「PROBIOTIC BARチョコバナナ味」で、グリーンバナナ由来のレジスタントスターチが3.6gと、こちらもしっかりめに入っています。エネルギーは138 kcalです。

コンビニエンスストアで買えるお菓子でレジスタントスターチを取り入れられるなんて嬉しいですね。これからもっとレジスタントスターチに注目が集まって、お菓子のラインナップが増えていくとといいな~と思います。楽しみですね。

【おわりに】

レジスタントスターチの発見編(コンビニバージョン)はいかがでしたでしょうか。私自身もコンビニエンスストアにこんなにもレジスタントスターチを含む食品があることがわかり(今回紹介したのはその一部ですので)、驚きとともに、今後どのような新製品が出てくるのかとても楽しみになりました。

今回のお話が少しでもみなさまのお役に立ちましたら幸いです。

【関連リンク】
兵庫県立大学 栄養教育・栄養生理学研究室ホームページ

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