人体や健康の専門家、京都大名誉教授に聞くスマートスターチの可能性

 69歳で体脂肪が10%以下という健康的な体を保ち、生活習慣病や健康法などを長年研究しているまさに「健康のプロ」。京都大名誉教授で、現在は京都産業大学などで教鞭を振るう森谷敏夫氏を、スマートスターチ株式会社の代表取締役の工藤泰正と、取締役で研究者の林原克明で訪問しました。

 100%天然グリーンバナナ由来レジスタンスターチ「スマートスターチ」について、専門家はその可能性をどう見ているのかー。教授は「現代人の生活習慣から来る健康課題に対して、とても有効な素材である」と強調。インタビューは2時間にも及ぶほど白熱したものとなり、そのポテンシャルについて、話は多方面に広がりました。

森谷敏夫教授との対談写真
森谷敏夫 京都大学名誉教授

● 工藤
本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。私たちは今年5月に会社を設立し、グリーンバナナから抽出したレジスタンスターチを「スマートスターチ」と名付けて生産、販売をしております。今日は専門家から見て、素材の可能性について忌憚のないご意見をいただけたらと思っております。早速ですが、この新しい食素材のポテンシャルについて森谷先生はいかがお考えでしょうか。

● 森谷先生
まず率直に興味深い素材に出会えて嬉しく思っています。こちらこそよろしくお願いします。さて、まずは人間の健康について、非常に重要なのが腸内環境(腸内フローラ)を整えてあげることなんですね。腸内には細菌が1000種1000兆個いて、その環境を変えていくことは、今ものすごい注目を浴びています。腸内環境が自律神経や食の趣向まで様々な影響を与える可能性があります。

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● 工藤
なるほど。レジスタントスターチの効能については海外で研究が進んでおり、エビデンスも多くあり注目度も高まっていますが、日本での認知はまだまだと感じています。スマートスターチの摂取により腸内フローラがどのように変化していくか、現代人の食生活の課題などにどんな寄与ができるか、国内でもエビデンスをしっかり取ることは重要ですね。

● 森谷先生
この30年ほどで現代人の健康状態はかなり変わってきたと思います。ガンがとても増えていて、1975年くらいからデータを見ると、死亡者が7倍くらいになっています。これは間違いなく食環境が悪いことや睡眠不足が原因です。特に、大腸ガンが増えているのは、一つに便秘になる人が増えたからです。今、小学生でもすごく便秘が多いのに驚きます。それはなぜかというと、お母さんもみんなが忙しくて、朝も時間がなくてすぐに学校に行かせるでしょう。子供たちの食事時間とトイレに行く時間に余裕がなく、それで腸内フローラが悪くなってしまうんですね。

● 工藤
私たちがこのスマートスターチを朝晩5gずつ摂取してもらうアンケートを約200人に実施したのですが、回答者の声で、健康状態について予想以上に便秘を悩みに持っている人がいました。その中に子供の便秘に関する悩みも多くありました。子供が摂取しやすい方法も考えていかなくてはと強く思いました。

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● 林原
腸が健康になることにより、便の臭いにも変化があるとの声もあり、シニアの介護の現場やペット業界からも相談を受けることがあります。また、レジスタントスターチは酪酸が多く産生されることも実証されており、それが大腸の栄養になって大腸ガンが減ると言う学者もいます。

● 森谷先生
日本でも研究を重ね、ガンの予防にもつながるというデータを実証していきたいですね。また、何よりも天然のグリーンバナナから取れた純度が高いものということも安心感がありますし、無味無臭なのも他の食材と合わせることが簡単なので良いと思います。例えば乳酸菌やビフィズス菌の活性化に寄与する素材としても手軽でよいですね。また、私が興味を持っているのが食欲のコントロールで、さらには食の趣向も変えられる可能性があると考えています。

● 工藤
血糖値の上昇抑制や満腹感の高揚への期待はよく聞きますが、食の趣向への働きかけというのは驚きです。どんな関係性があるのでしょうか。

● 森谷先生
満腹感を感じるのは、レプチンというホルモンが関係しています。レプチンが出たら普通、満腹中枢を刺激するから交感神経が刺激されて満腹感を感じ、普通なら痩せていきます。でも、アジア民族の4人に1人がアドレナリンのセンサーが潰れていることがわかっていて、レプチンが行って「脂肪を燃やせ」という伝令が働かないんですよ。進化の過程で、体に脂肪をつけたら貯めとこうという体になっているみたいです。それが太りやすくしているんですね。

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● 工藤
やはり飽食の時代ですから、その時代にあった食への考え方も必要になってくるのですね。

● 森谷先生
これまでは脂肪を燃やして代謝で痩せようという流れが主流でしたが、元々はエネルギーを蓄えるために脂肪があるので、無理やりしたって燃やせないんです。それが食欲のコントロールができるとなるとどうでしょう。2000kcalで満腹を感じていたものが1800kcalだと、どっちが楽かという話です。食事を少なく、間食もしなくて良い。腸内フローラには「デブ菌」というものがあり、太りやすいような腸と脳の関係があるのもわかっています。要は、その菌が命令を出しているわけですから、太りやすい食べ方から脱却できないわけなんです。その菌がいる環境をコントロールできる素材があると、食の趣向も変わってくると思います。腸管を揺さぶると、ペプチドYY、GLP-1など食欲を抑えるホルモンが結構出るんですが、このスターチと組み合わさった時にこれらのホルモンが上がるかも非常に興味深いですね。

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● 工藤
やはり現代人の悩みに答えてくれる可能性は高いとお考えですか。

● 森谷先生
健康はもちろん、介護にも美にも、とても重要な素材になってきそうです。人間の免疫は7割が腸内から獲得すると言われています。しかし、現代人は食生活が非常に偏っているので、その腸内環境を変えるのは難しいとされているんです。一つは趣向が変わらないこと。それを変えていける可能性がある、レジスタンスターチのような素材はまさに救世主です。腸内環境を整えることで、自律神経や食の趣向まで変わっていく可能性もありますから。体の内側から美しくなると、脳に伝わって、食が変わって、より元気になる。快便、快眠、快食につながってくる。体の好循環が始まりますよ。

● 林原
素材の特徴の話からはそれますが、エコという点でも注目したいと思っています。今、地球上で1億t以上のバナナが生産されていますが、7〜8000万tしか食べられていないと聞きます。統計的に見ても2〜3000万tは捨てられ、私が訪問した各国のバナナ産地では収穫しないバナナがたくさんありました。これまではなかなか純度高く抽出する方法が発見されていなかっただけに、バナナ農家からの期待も大きいです。

森谷敏夫教授との対談写真 林原

● 森谷先生
ロス食材を有効に使えるというのは、世の中にとって非常に良いことなんじゃないでしょうか。何より、新規性がある素材です。腸内環境を整えてくれる素材として、新しい切り口だと思います。私もですが、多くの研究者が興味を持つのは間違いないです。

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● 工藤
その道の第一人者である森谷先生にそう言っていただけ、私たちが信じて開発を進めているスマートスターチに改めて自信を持てました。新たな特徴や効能への期待の大きさも実感できたので、更なる国内におけるエビデンス検証にも繋げていきたいと思います。大変勉強になる貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。

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森谷 敏夫 京都大学名誉教授

【プロフィール】
森谷 敏夫  氏
京都大学名誉教授
京都産業大学、中京大学客員教授
専門分野:運動医科学、応用生理学

◎経歴
1950年、兵庫県生まれ。1980年、南カリフォルニア大学大学院博士課程修了(スポーツ医学、Ph.D.)。テキサス大学、テキサス農工大学大学院助教授、京都大学教養部助教授、カロリンスカ医学研究所国際研究員(スウェーデン政府給費留学)、米国モンタナ大学生命科学部客員教授等を経て1992年、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授、2000年から同科教授。2016年から京都大学名誉教授

◎主な一般向け著書
「京大の筋肉」ディジタルアーカイブズ
「ダイエットを科学する」ディジタルアーカイブズ ㈱ 電子書籍
「生活習慣病の面白健康科学」、(財)国際高等研究所
「メタボリアン改造計画」(共著)、NHK出版
「メタボにならない脳のつくり方」、扶桑社
「ボディ・リストラクチャリング」、森永製菓(株)健康事業部
「からだと心の健康づくり」、中央労働災害防止協会

◎テレビ出演
NHK:ためしてガッテン、生活ホットモーニング、土曜フォーラム、日曜フォーラム、おしゃれ工房など
民放:タケシのニッポンのミカタ、世界一受けたい授業

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